アフリカ南部の滝とサファリ 第4編

{photo:t904_1Life&Death 死後5日の象と固い皮を食いちぎれない禿鷹達}

  
  −−−−−− Africa THE South 19Days ― part4 −−−−−−
                  チョベNPでチョベリグなチョベリバークルーズ
                    (ベタベタベタな副題やな)


{6日目;5/20(水曜日)}

[ボツワナへ]
 チョベNPへのFullDayツアーに参加し、ピックアップの車に乗ってから1時間
くらい平均100Km/hで快調に飛ばしてボツワナとの国境に着いた。
 ザンビア側と同様に両国の建物が離れている。ハンコを押すだけの簡単な出入国。
気が付けばジンバブエの出国スタンプは計4個、丸々1ページも占領されていた。
  ボーダーから30分も行かない内にワゴン車がキャンプサイトに止まる。ドラ
イバーがコーヒーや紅茶を入れてくれる。よく見るとボンジョビのメインボーカ
ルに似ている。2tトラックにベンチを3列乗せたサファリ用の車に乗り換え、
チョベNPへ出発。

[チョベNP]
  動物は、結構、車や人に慣れていた。シカ系が多かったが、ダート道の脇で悠々
とブッシュの葉を食べている。しばらくするとゆっくりと去っていく。写真を撮
るには距離が短くて良いのだが、なんか野生味が薄いような感じを受けた。見た
動物は、ブッシュバック,リードバック,ウォーターバック,インパラ、バッファロ
ー,キリン,禿げタカ,ワシ,象,カバ,ワニ,ライオン、ワトホッグ(イノシシ系),
マングース,バブーン等。
バッファロー
10数頭の群
の中の1頭
ブッシュバック
車や人に
慣れている?
イボ猪
400m背後に
ライオン夫婦が,,,
キリンの親子
  後の3つは人里でも平気で入ってくる動物なので全然新鮮味がない。やはりメ
インはライオンだった。「いつ見て、何処に向かったか」を3,4人に聞いた上で
足跡を追う。車がかたまって止まっていた所にいた。30m離れた木陰で眠そうな
ライオン夫婦がいた。

  死体は死後5日目の象と死後2週間のバッファロー。うようよ居て喧嘩してい
る禿げタカとバッファローの異臭が強烈だった。が、生命のサイクルを感じた時
間でもあった。(写真はタイトルの直下に掲載)

  14:00〜16:00は遅い昼食を食べながらモーターボートでチョベリバークルー
ズ。カバの赤ちゃんは背中は黒、腹はピンク色で可愛いかった。象のじゃれあう
様子、水を渡る様子、砂食べ(塩分補給)、砂浴び、水浴び、色々な仕種が面白
かった。


最接近15m
じゃれあっている象たち
 水飛沫がすごい
本当に
ピンク色してる
カバの赤ちゃん

[5日は長すぎる?]
  一人ツアーから別れて近くのホテルまで送ってもらう。その間、ガイドと話す
が、
TAKT「オカバンゴデルタへ飛ぶのは25日(月曜)。まだ5日もある」
と言うと、
「Too long」
と ため息交じりに言われた。(5日間もどうするの?この何もない町で、、、)と
いう風である。その場で他のツアーのパンフレットを貰ったが、今日のコース以
外VFAとかナミビアへのツアーしかない。頭を抱えてしまう展開だ。

[Chobe Safari Lodge]
  のんびりマイペースで仕事するフロントを前にしてUS$43(約6000円)もす
るシャレットにするか25Pula(約千円)のテントにするか迷った。先ほどの会
話で1泊だけでオカバンゴに抜ける考えもあった。今日は早く起きたので、疲れ
と風邪も考慮してシャレットにした。シャワーなしなのに5千円以上も払うのは
シャクだったが、自重した。昨日までドミだったけど同様の設備で千円以下で泊
まれていた事を考えると相当の物価高だ。この先の旅は苦しいかも知れない。現
金を残す為にカードで払った。
{photo:t904_9Chobeh チョベのロッジ}

  明るい内にシャワーを浴びた。シャレット前の共同シャワーは断水で、文句を
言いたかったが、フロントとキャンプサイトとでは、キャンプサイトの方が近く、
そこでヌルいシャワーを浴びれたので、ささっと浴びて、水辺(チョベリバー)
散歩し、ベッドに横になる。寒気がする。今朝は扁桃腺まで腫れていたのだ。ヤ
バイ!少しだけ眠ろうと思った。1時間後にセットした目覚しは止めてしまって
ぐっすり眠った。目覚めたら夜中の2時だった。トイレ行った時、VFAよりもク
ッキリ見える夜空の☆に感動した。サザンクロスを探そうとしたが、探し方を忘
れてしまった。思えば4度目の南半球だ。天の川がハッキリと見える。
  トイレから出るとき従業員とドアのところでぶつかり、びっくりした。こんな
夜中に誰も起きてないだろうという先入観があったからだが、大きな声を上げて
しまった。夜の闇に保護色の様に黒光りする肌と白目が恐そうな上、大きな図体
をしているのに、かわいそうなくらいか弱い声で謝るのが奇妙な感じがした。

[プラン]
  びっくりしたのと、夕飯を食いっぱぐれたのとで目が冴えた。今後のプランを
練る。
1) 物価の安いVFA(ジンバブエ)に戻り、気ままにサイクリング。
      +ワンゲNP(ジンバブエの国立公園でサファリ)。
2) 予定を早め、オカバンゴデルタの時間を増やす。Or ブッシュマンのいる
      カラハリ砂漠を狙う。
3) 一日ここでリラックスして、後に2)案の実行
  車で2時間とはいえ、戻るのはイヤだ。飛行機はここから飛び立つのだ。旅行
中に"戻る"という行為は嫌いだし、時間の無駄という気がしてならない。だから、
自分は、なるべく重ならない一筆書きのルートを取ろうという性向がある。従っ
て、1)案は却下。
  小学生か中学生の頃見た風刺映画「ブッシュマン」の思い入れが強い。やはり、
前に進んでカラハリ砂漠へのツアーを狙うべきだろう。3)案をやるかどうかは、
フライトスケジュールと体調しだい。2日以上飛べなければ、ヒッチも含めて考
えよう。
  腹が決まったので、
  もう、一寝入り。                                  ZZZzzzzzz。


{6日目;5/21(木曜日)}

[銀行とスーパーと旅行会社]
  7:00  起床。体調は大分良くなった。VFAにいた時は、毎日ずぶぬれだった
から、昨日まではだんだん悪くなっていたのだ。やはり、戻るべきではない。ま
ず、ボツワナの通貨を手に入れるべく、銀行の場所を聞く。すると、フロントで
今日はボツワナの祝日だ。と教えてくれた。最悪だ。銀行が開いている可能性は
0だ。スーパーも閉まっているかもしれない。明日は祝日ではないそうだが、そ
れが終われば、土日にまた、突入してしまう。とにかく、今日のところは、US$を
小額両替してしのぐしかない。
  8:00  朝早いが、2Km近く歩いて、一件だけ開いている旅行会社に飛び込んだ。
エアーボツワナ(以下、BP)は、木土月の昼に飛んでいることを確認した。本当
は、今日、休息日にしたい所だが、土曜まで待つのは長すぎる。と考え、その足
で空港に向かった。

[空港へ]
ロンプラの地図だと2km。でもロンプラのVFAの地図では、5kmに見えたVFAと
町の距離はもっとあったような気がする。でも、とりあえずフライト時間まで余
裕があったので行ってみる。小さいディバッグを背負って丘を登る途中、1000cc
級の車が止まってくれた。(ヒッチについては下記にまとめます。)
  結局、空港は町から5Kmくらいの場所にあった。しかも、地図にない阿弥陀く
じの1回分折れ曲りがあった。ロンプラも町の中心部以外は結構いい加減に書い
ていることがわかる。
  8:30〜9:50  自分好みのオネーサンがいるバーのカウンターでバカ高いクッキ
ーとコーラの朝食をとる。期待した空港の銀行はなく、辛うじて、バーでUS$20
を出して、釣りで初めて小額のボツワナの金を手に入れた。朝早すぎるのか、1
つしかないチェックインカウンターもBPのオフィスも動きがなかった。掃除係
や手荷物係らしき人は、入れ替わり立ち代わりかまってくれるのだが、肝心の交
渉相手が来ない。
  バーのオネーサンの友人のおばさんにビールをおごられたり、ボツワナの言葉
を教えられたりして時間はつぶれた。
サツワナ語
(ボツワナの現地語)
読み方 意味
TANKI タンキ ありがとう
(Thank you.と少し似ている)
Dumela デゥメラ Hi,How are you.
(朝〜晩まで、挨拶はこれでO.K.)
------,raa ラア タイ語のカーと同じ
(男性に対する語尾につける)
------,mma マア タイ語のクラップと同じ
(女性に対する語尾につける)
「元気に日本の家に返ったら、手紙書いてね。」
と住所を渡された。
(実はこの台詞は、         {アライヴドウェル???うぅーーーなんやろ?}
  聞きなれないフレーズで何度も聞き直してやっと理解できた。英語を書くと、、、
  If you arraived well,write a letter.だったと思う。well = 元気な の語彙
  を度忘れ。簡単な単語なのに使う機会がないとどんどん忘れていっている。
  一宿一飯の義理ではないが、1杯のビールの義理ではこれから果たします。)
  9:50  空港職員がスタンバイの可能性が高い事を理論だてて説明してくれた
(逆コースは混む、この路線の客が少ない曜日だそうだ)上に車で町まで乗っけ
ててくれる提案があったので、チェックアウトと荷物を取りにロッジまで戻るこ
とにした。

[ヒッチ3台]
    1)休暇中の空港職員、黒人。ナミビアに行く途中。4km
    2)町に用事がある空港職員。5Km
    3)ワゴンの荷台。3Km
<ヒッチ中の会話>
  1)「バッファローが恐くないのか?」
  TAKT「Why?」
  1)「この道はバッファローの通り道なんだよ。
       朝早くにすぐそこで群をみた。」
  TAKT「ゲっ、知らんかった。」
<ヒッチ前の会話>
  でかいバックパックを背負っているのを見て
  3)「途中までしか行かないけどこの丘の上までは結構あるから、
       乗ってきな。」
  3回目は計算ずくの御情けヒッチである。時間的に余裕が無かったのでヒッチ
できなくて、歩いて5kmでもしょうがないと思っていた。でも、すごく助かった。

  公共のバスがまったくなく。ジモティも買物袋を下げてバス停と間違うような
コンクリートの小屋でリフトしてくれるのを待っている。また、野生動物と出会
う危険性から、行く道が少しでも重なっていたら乗っけてくれる助け合いの習慣
がどうやらあるようだ。こうして町から空港までの片道5Km×3回の行き来は、
全てジモティの善意に頼れた。因みに3回共、親指は立てていない。

[スタンバイ]
  炎天下の中、重いバックパック、汗だくになりながらの1.5kmを歩ききると、
空港内の人は増えていた。さらに待つ事1時間。やる事がなくなって、チェック
インカウンターの横の荷台で、体重(58kg)やバックパック(18kg)の重量を計った
りしているとやっとエアーボツワナの人がオフィスに来た。
TAKT「自分の周遊券は変更不可ということは知っている。でも、もしも席か荷物
の間に余地があれば乗せてほしい。できれば、早くオカバンゴに行きたいんだ。」
と 心持ち下手に丁寧に言った。自分の持っているチケットは周遊券(パス)の為、
予定変更は不可。ルール上は断られても文句は言えない弱い立場だ。
  でも、拍子抜けするくらい、すんなりO.K.。
  すっかり、気が軽くなった自分は、バーで酔っ払いの冗談に付き合っていた。
「独身か?俺には、妹がおんねん。結婚してみないか。」
最後に写真を撮った時、マジで妹を紹介された。"バスケの映画でファンから監
督になるおばさん"(予告編しか見てへん)をグッと若くした体格の良い女性だっ
た。(うっかり冗談に応じなくてよかったーーー。本当に側にいるとは、、、)

  結局、乗った飛行機は11×4-2=42席。Stand byしたのは、他にも7名。ゲル
バなのに自分の行き先も把握していない人達だった。それでも空席は30%。
※ゲルバ:アフリカ内発の荷台に向かい合わせのベンチがある4tトラックで10日
     以上に渡ってキャンプしながら移動していくツアー。自分は、
     NZやAUSのコンチキツアーと同じようなものと理解している。
     結構自立心のある人の集まりという先入観があったのだが、、、

[フライト]
 1時間足らずのフライトだった。ピーナツとビーフジャーキーと白ワインだけの
食事。おかげで、お土産がわりのティースプーン集めができなかった。本当は良
くないのだが、初めての航空会社では、いつの頃からか無断長期拝借で何かをガ
メてくる様になっていた。ティースプーンが一番手軽で後でも役立つのだが、今
回はブランケットもなし。機窓からは2,3ヶ所草原が燃えている様子が見えた。

  高度が落ち、白い円筒の壁に円錐の藁葺き屋根というlovelyな家々が多く見
えてきた。いよいよ、マウン(オカバンゴデルタ近くの町と空港名)。

続く−−−−−− Africa THE South 19Days ― part5へ −−−−−−


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